「はー!ユリちゃんのおかげで
俺天才になれたかも!」


「そんな、大げさだよ…。
それにアオトくんが頑張ってるから!」


勉強が終わった後、
二人のいい雰囲気はずっと変わらず
今にも付き合いだしそうなくらい
距離が縮まっていた。


…俺ら出る幕なしだな。


「もう遅いし、そろそろ帰るか~。」


時計は18時を回っていて外はうっすら暗く
思ったよりも長居してしまったらしい。


「じゃあ、俺ユリちゃん送ってくわ!」


「おう、しっかりな~。」


「え、そんな悪いし…。」


「いーのいーの、
ってか俺が送りたいんだから。
…もっと一緒にいたいし。」


アオトの発言にポッと顔を赤らめるユリちゃん。
ユリちゃんも分かりやすいくらい
アオトが好きなんだと分かるし、
アオトも本気でユリちゃんを好きなんだと
改めて思った。