どうしたら美波が笑ってくれるのか、
喜んでくれるのか、
俺だけに照れた顔を見せてくれるのか、
そんな事ばっかり考えてる。


でも、それを美波が知ったら
引かれるだろうから
隠すのに必死なんだ。


「おら、そこの二人!
いつまでもイチャついてんな!」


照れた美波をもっと見ていたかったのに
アオトが割り込んできたせいで
美波も顔の熱が引いたらしく
いつもの透き通るような白い肌に戻っていた。


「アオト、そんなに突っかかってきて、
羨ましいのか?」


「あぁ、そうだよ羨ましいよ!
このやろ!」


珍しくそっぽを向き、口をとがらせ
拗ねたようなアオトに
やっぱりユリちゃんへの想いは
本当なんだと再確認した。