響輝Side


…いま、寄ってく?って言ったよな?


え、いや、そーゆー事…
なわけないよな?!


ナイナイ、俺何考えてんだよ…。
美波の事だ、なんとなくそう言っただけ…。


でも思春期男子の思考回路なら
通常なのか…。


自分の中でグルグル考えながら
美波の顔を見れば
あ…っと焦ったような表情。


…やっぱりなんも考えずに言っただけだな。


「…今日はやめとくわ!
ほら、怪我してるしゆっくりしとけ。
じゃあ、また明日迎えくるから。」


「う、うん!!そうだね、そうする!
急に誘ってごめんね?
また明日!」


ちょっと勿体なかったかなとか
セコい考えをほんの少しだけ残したまま
美波が家の中へはいるのを見送り
俺も家へと帰った。