放課後、
私たちは毎日一緒に帰って
よく寄り道をしていたけど今日は


「怪我してるし、早めに帰ろう。」


そう気遣ってくれる響輝に頷き


「うん、そうだね、ありがとう。」


学校を出た。


響輝が隣にいて繋がれた暖かい手。


そこまではいつもと同じだけど
いつもと違う事があった。


それは歩く速さ。
怪我した私を気にしながら
いつもよりもゆっくりと
狭い歩幅で歩いてくれたんだ。


そんなとこも
あ~、好きだなって思う。


響輝のこの行動1つで
怪我したのも悪くなかったなって思える。


響輝の優しさ、暖かい心に触れた帰り道だった。