そこまで言葉を口にして
ハッした。


…余計なこと言ったかも
と思った時には既に遅くて


「ふふっ!!あはは!!
その見かけで
かーちゃんが言ってるって…!
響輝はいい子だね?」


少しバカにしたように
いい子いい子~って
俺の頭をヨシヨシと撫でる美波。




「…うるさい。」


照れ隠しだったのかなんなのか、
気付いた時には体が勝手に動いてて
俺は美波にキスしてた。


「…大人しく手当されてろ。」


勢いでしてしまったキス。
恋人のフリだっていうのに
嫌がってたらまずいよな…と思いながらも
まともに美波の顔を見ることが出来なかった俺は手当をしながら
こっそり美波の顔を見ると
俺の心配は無用だったとすぐに分かった。