持ち上げた美波は
余りにも軽すぎて心配になるほどだったけど
この前のクレープの食べっぷりを見れば
しっかりご飯を食べてることは分かるから
気にせず保健室へと向かった。
保健室までの道は
授業前ということもあって
人とすれ違うことは無かったけど
教室の中から見られていたみたいで
キャッキャと俺らを見て
騒ぐ声が沢山聞こえた。
そんな声を聞いて美波は
「もうほんと無理…。」
と顔を真っ赤にして
俺の胸の方へと埋めてきた。
…なにそれ、可愛すぎんだろ。
なんて思いながらも歩き
平然を装い保健室に着いた。
「失礼しまーす。」
声をかけてドアを開け中に入ると
しーんとしていて先生の姿はない。