神様が私に”時間”をくれてるんだ
なんて思える。


だから、昨日あんなことがさらっと言えたのかもしれない。


今まで何度声をかけようとしても
全然うまくいかなかったのがウソみたいに
すんなり言葉が次から次へと出てきた。


まぁ、恋人のふりをしてなんて頼んで、
それを受け入れてくれるかどうかは賭けだったけど。


だから、こうなった今、私は思いっきり楽しみたい。



「ねぇ、響輝。」


「ん?」


「響輝のこと、いろいろ教えてよ。」


「いいけど…、例えば?」


「んー、じゃあ質問するから答えて?」


「いいよ。」


「まず、誕生日は?」


「10月10日」


「え、意外だし覚えやす!」