自分で自分に感心していると、
いつもは聞こえてくるはずの
美波の返事が聞こえてこなくて
そっと隣に視線を向けると


「…真っ赤なんだけど。」


白い肌がリンゴ状態になっていた。


「美波?どうした?」


理由なんてわかりきってるのに
こんな聞き方をするのはずるいのかな?
だけど、俺の言葉一つで
こんなにも感情を出してくれる美波が
好きで可愛くてたまらなかった。


「…もう!分かってるくせに!バカ!
お詫びにクレープおごってね!
早く行くよ!!」


照れ隠しなのか
顔を背けるようにして
俺の手を引っ張った。


俺、こんなに人を好きになったの
初めてだって自信を持って言えるほど
美波が好きだ。


どこが?って聞かれたら
多分全部って答えると思う。

それでも具体的には?って聞かれたら
繋いだ手が暖かいとことか、
白い肌を真っ赤にして照れるところとか、
笑顔で響輝って呼んでくれるところとか、
上げたらキリがない。