美波に昨日聞いていた通りの家に着くと
そこは大きな日本家屋って感じの家だった。
ここで合ってるのかと不安になったけど
表札にはちゃんと”立花”の文字。
『多分着いた。』と連絡をして数分後
「ごめんね、お待たせ!ありがとう!!」
いつも以上に可愛く見える美波が
とびっきりの笑顔で玄関から出てきた。
「おはよ。
ここで合ってたんだ、よかった。」
「うん!私、事故で両親亡くしてるから
おばあちゃんと住んでるの!」
「え?」
これは初めて聞く事実。
重たい話題のはずなのに
明るくそう告げた美波に俺はどんな反応をすればいいか
悩んで挙動不審になってしまった。
「え、あ、ごめんね!
朝からこんな話。
でも気にしないで!私前向きに生きてるから!」