陽「早くおいで」
そう言って手を引き倉庫の中に入っていく

下っ端「こんにちはっ!!」
大きな声で挨拶して頭を下げる人たちがいる…そして後ろの私を見ると皆睨んできたり誰だろうと目をぱちくりさせる人がいた…

陽「早く早く」
2階に上がる階段で2階に上がりドアを開ける

陽「おまたせぇ!」

彩芽「お邪魔します」

魁「テメェ…1階ならまだしも2階に連れてくんなよ」

陽「お客様なんだからさ?ね?」

魁「…蓮に許可貰ってんのか?」

陽「まだだけど…蓮は?」

魁「風呂」

陽「そっか…なら彩芽ちゃんすきにくつろいでていいからね?」

彩芽「はぁ…ありがとうございます」
それから30分それぞれ好きなことをして過ごしているとガチャっと音を立てここのドアを開ける音が聞こえる

魁「おい蓮…女が入ってるけどいいのかよ」

蓮「あ?なんでいんだよ」

陽「俺が連れてきた」

蓮「あ?おめぇの女にでもなったか?」

陽「違うけど…」

蓮「じゃあなんだよ…」
そう言ってタバコに火をつけて吐き出す蓮さん

陽「なんとなく…気に入ったから」

蓮「なんとなくで連れてきていいような所じゃねぇ」

彩芽「…私帰ります」

陽「まって…お願い蓮…」

蓮「チッ…勝手にしろ」

魁「いいのかよ?」

蓮「陽は言っても聞かねぇだろ」

魁「わかった」

陽「いていいって♪」
そう言って笑顔で言ってくる陽くん…

彩芽「皆嫌みたいだけど…」

陽「女嫌いだからだよ…認めてくれるって」

悠「陽…彩芽さんをどうするつもりですか?」

陽「姫にするのはどうかな?」

湊「でも姫って…蓮の女ってことでしょ?」

陽「俺の女にすればいいでしょ?」

湊「まぁそれならいいんじゃない?」

悠「じゃあお願いしますね彩芽さん」

彩芽「お願いします…」

陽くんは笑顔だけど他の人は…少し怖い

魁「蓮…こいつはどうするんだ?」

蓮「俺に聞くな…俺は関係ねぇ」

陽「そりゃ…挨拶しなきゃでしょ?だって姫は守らないと…」


そう一言言った途端部屋の空気は変わって息が詰まるような殺気が…


魁「テメェ…俺らは認めてねぇって言ったろ?守るならお前1人で何とかしろよ俺らを巻き込むんじゃねぇ」


そう言い陽くんの胸ぐらを掴む魁さん…


陽くんが何か言おうとしたその時にガンッと鈍い音が響きその音を辿ると蓮さんが机を蹴飛ばした音だった…


魁「蓮…?」


蓮「挨拶してぇならしてくりゃいいだろうがこれ以上騒ぐんじゃねぇ目障りだ」


そう言うと…ソファーに横になり寝始めてしまう…


陽「彩芽ちゃん少し出よっか…」


そう言うと私の手を引っ張り幹部室から出る


陽「紹介はしようって思うんだけど…っ」


陽くんの顔が悲しさで歪んでいく


陽「分かるよね…暴走族で誰の発言が強いかってこと…蓮に紹介してもらわないと認めてもらえるかわからない…」


彩芽「…ねぇ陽くんもう辞めよう?無理だよ…皆が嫌がってるところに入るなんて…」


陽「お願いもう少し待って…皆を変えたいの…蓮の事は僕が必ず説得する…」


彩芽「……わかった」


陽くんの泣きそうなその表情を見てそれ以上は言えなかった…