いざ、教室に入ると光里の姿もあった。


声をかけることも出来ずに、
俺は彼女の後ろを素通りして席に着く。



光里も気まずそうな顔をしてこっちを向く。

視線だってぶつかる。




先生が来る前に、光里が俺の前に来た




『誠実、おはよう！』


『おはよう』



何気ない会話だけど、
気まずい場所を開いてくれた光里。


こんな俺に対しても
いつもと変わらない光里がいる。



いつもと違う雰囲気につらくさせたのか、
光里は自分の席に着く。



体育館に行って準備をするとき、
遠くにいても昨日の今日だから気まずさは消えることなく引きずるふたり。


視線はぶつかるけど、
話ができないまま…
クラスの催し物を開く。