弱い俺でごめんな。



きっと、恋愛感情はないと思うから。


俺がどれだけ想ったとしても。
俺がどれだけ好きでも。




『誠実……、待って…。待って…』




後ろから近づいてくる光里を置いて、
俺は下を俯いて、真っ直ぐな道を行く。

家へと…



『誠実……。
誠実……追いついた…待って。
何で今なの?』

『ごめん、明日な。』



帰り道、下を向いて歩く光里の後ろ姿を見ていた。


泣いているよな…肩を震わせて。


情けないな、ごめん。



好きなんだ…、こんな形にしてごめん。


追うのが筋かなのか分からないまま、
家の中に入っていった。



食欲が湧くわけもなく、
ふと浮かぶのは決まって光里だけ。