折原先輩との距離が近づくにつれて心臓がドキドキして、背中に冷や汗が浮かんでくる。


しかもこっちは一生懸命に目を逸らそうとしてるのに、向こうからは露骨な視線がグサグサ刺さってくるし。


うぅ、あと5メートル。あと3メートル。……ついにゼロ!


先輩がなにか言ってくる前に少しでも遠ざかろうと思って、さらに足を速めたとき、自分の両足の間になにかが引っ掛かった?と思ったときは、もう遅かった。


あたしの体はスピードに乗った状態で前のめりになり、まるでスライディングするように床と激突してしまった。