今度は東雲さんを不安にさせてしまった。
さっきから二人と話しては、不快な思いにさせている。


何を言っても失敗に繋がってしまうような気がして、ますます何も言えなくなる。


気まずい空気が流れる。


「……なんて、会ってまだ数時間だし、作り笑いとかあって当たり前か。変なこと言ってごめん」


東雲さんの言う作り笑いというものが、どういうものかよくわかった。
気まずさが続いてしまう。


そんな状態で、授業が始まってしまった。


せっかく私に声をかけてくれる二人と、どれだけ雑談をしても距離が縮まらない。
私が距離というか、壁を作っているのだろう。
寄り添ってくれたところを、瞬間的にシャッターを下ろしてしまう。


授業中ではあるが、窓の外を眺めてため息をつく。


ここに来た一番の原因は、そう簡単には消えてくれないらしい。
あのときは環境のせいにしていたけれど、私にも原因があったのかもしれないと思うと、授業どころではなかった。


授業が終わって昼休みになり、二人から一緒にお昼を食べないかと誘われたけれど、断った。
楽しい時間を私のせいで台無しにしてしまうような気がしてしまった。


用事があると言って断ったため、弁当箱を持って教室を出る。