瑠貴亜に促されて、羽弥斗は部屋にノエリを招いた。
広いダブルの部屋。
落ち着いた空間で、風俗の店よりホッとできる。
「とりあえず、これ飲んで。外、寒かったから」
温かいお茶を羽弥斗が入れてくれた。
「有難うございます・・・」
お茶を一口お飲むと、ノエリはホッとした。
ホッとしたノエリは、羽弥斗を見つめた。
「あの・・・私・・・自由になって、いいんですか? 」
「え? 」
「私が自由になれば、ひまわりちゃんも狙われてしまうかもしれない。真犯人は、まだ逮捕されていないと聞いています。だから・・・」
「心配しなくていいよ、ちゃんと父さんが護ってくれる。ひまわりだって、それを望んでいるよ」
「・・・分かりました。・・・じゃあ、そうします。・・・だから・・・」
ノエリはまっすぐな眼差しで、羽弥斗を見つめて、ちょっとシレっとした笑みを浮かべた。
「ちゃんと、私と付き合ってもらえますか? 」
見つめているノエリの目から涙がこぼれ落ちた。
「勿論だよ」
羽弥斗はギュッとノエリを抱きしめた。
「僕は・・・ノエリが居ないと生きてゆけない。・・・あの時は、ごめんね。・・・ノエリが辛そうで、別れる事に同意しないといけないって思ってしまって。・・・ずっと後悔していたよ」
「私も・・・ひまわりちゃんを見て、すっかり動揺してしまって・・・」
「もういいから。全部、僕は受け止めるから。自分に嘘つくのは、もうやめよう」
「はい・・・」
お互い、そっと見つあって・・・
唇が重なった。
会えなかった時間を埋め尽くすくらい、深く求め合うキス・・・。
息継ぎも惜しむくらいについばんでくるキスに、お互いの舌が絡み合う・・・。
口の中がいっぱいに犯されてしまうくらい、キスは深くなり・・・激しくなってゆく・・・。
2人の愛し合う口づけの音が部屋に響く・・・。