産まれてから15年、旅をして1年。
旅先で小さい魔族を見つけた。
その子は言葉を理解していなく、
自分が何なのか分かっていなかった。
だからなのか、
私に向かって無邪気に笑いかけてきた。
しょうがない。
私が君を育てよう。
これは、しょうがないんだ。
だって、
守りたい と、
そう思ってしまったのだから。
私はその子に、
私を経由して魔力を取り込ませた。
そして20年。
私はその子に魔力を取り込ませ続けた。
その子は、私以上に強かった。
私が守らなくても…
と思ったが、
私は今でもその子の近くにいる。
しょうがない。
その笑顔を、
これからも向けて欲しいと、
そう思ってしまったから。
私は、もうミリーではない。
今の私は、
カイン・アース・ドルーク