「ですが、今回は最悪の事態が起きてしまいましたね。
ガラスも割れてしまいました。投げた彼も加害者ですが、指導する立場にも問題があるとおもうのですが、いかがでしょう?」


鬼の威圧感に耐えられなかった僕は、腰ではいたジーンズからパンツが見えることもお構いなしに、会長の足元に頭をつけた。なんて哀れなのだ、見よ後輩よ権力とはいかなる時も我々の前に立ちはだかるのだ。
頭を地面につけていたが、二村くんと湯川くんが呆気に取られていることくらい、見なくてもわかった。
本来あるべきではない姿だからだ。
何が悲しくて自分の愛すべき彼女に土下座をせねばならぬのだ。



そう、学内一の絶対的権力者で独裁者である学生会会長は僕の愛してやまない恋人なのである。