「ご主人、医者なら勘付かないと」
その言葉に朝陽が血液検査の結果を医師の手から受け取り見る。
朝陽の目が驚きに見開く。
そして少し潤んだ瞳で理恵を見た。
理恵が不安そうに朝陽を見る。
理恵にはその結果が何なのかが分からない。
朝陽は理恵のことを急に抱きしめた。
「え?なに?」
驚く理恵に朝陽は震える声でささやいた。

「奇跡だ」
「へ?」
「奇跡が起きたんだよ!」
その言葉にやっと理恵もピンと来て「嘘でしょ」と言いながら涙を流した。