「体の調子もいいし、仕事も充実してるし、朝陽ともうまくいってるし。すごく幸せなの。今。」
理恵の言葉に樹が微笑む。
「よかった。本当に。」
家政婦を辞めてからも理恵は定期的に樹と連絡を取っていた。
永遠の誕生日には必ずプレゼントを持ち家を訪ねている。
今ではお互いになんでも話せる仲になっていた。
朝陽が永遠とボールで遊んでいる。
楽しそうに声を上げて笑っている朝陽。その姿を見て理恵も微笑んでいた。
樹はそんな理恵に視線を向ける。
「まえは、永遠君を抱いたり、永遠君に話しかけたり、永遠君と遊ぶ朝陽を見るとチクリと心がいたむこともあったんだけど、今はもうそう感じないの。」
「・・・」
「朝陽が笑ってると私もうれしい。朝陽と一緒にいる時間が幸せだし、これからも幸せだって確信が持てる。だからかな。つかめない幸せに悔しがったり、自分を憎んだりしなくなったのは。」
「ありのままを朝陽さんも愛してくれてるしね」
樹が理恵に微笑みを返す。
「うん。」
恥ずかしそうに理恵は微笑んだ。