ー2週間後ー

私は教室の扉が開く音で、本から顔を上げた。

「あ、史田くん…部活お疲れ…様…」
「…やっぱり、お前だったのね…」

私が毎日の癖でそう言おうとすると、私の前には別の人が現れた。

彼女の名前は星宮 美月。
史田くんと同じく、明るくてかわいい、クラスの中心人物だ。
ただし、今はすごく歪んだ、怖い顔になっているけど。

「星宮さん…?」
「お前ごときが、光と…!」

どんどん近づいてくる星宮さんから逃げることもできず、私は座ったまま硬直する。