「あーあ、なんで空はこんなに青いのかな」








雲一つない青く澄み渡っている空は、何故か胸に突き刺さる。






学校の授業開始を伝えるチャイムがなる今、屋上に立っているのは一人の少女だけだった。







高校入学2日目。







そうそうサボりって、先生に怒られるよね。







でも、私には関係ない。











「あっ!蝶々」










柵に足をかけ蝶々に手を伸ばす。










「モンシロチョウだ……」












手のひらに入ったモンシロチョウに気を取られ屋上のドアが開けられたことに気づかない。










「おい!」









後ろからいきなり大きな声が聞こえてきた。







振り返る暇もなく思いっきり手を引かれ、そのまま地面に覆いかぶさるように倒れた。










「イタッ」





「いってー」











これが、私と彼との出会いのきっかけとなった。