そう決断し、ケーキの入った箱を持ち玄関へ向かう。



「母さん、涼介の家、行ってくるね。」

「………………。」

「あれ、いないの?」



返事がないから、置き手紙でも残そうかと思ったけど近場だしいっか、と思い家をでる。



家をでるとムアッとした湿度の高い空気がわたしを包む。


なんとも言えない不快感に顔が歪む。