そう、思ったのに。





―――――ふわっ。




突然、落ち着く匂いに包まれた。

しばらくして、希くんに抱き締められているのだと理解する。




「ちょっと、希くん、なにして―――」





こんなことされたら、もっと発作が酷くなっちゃう――!





しかし、希くんはさっきより強く私を抱き締めて。

「良いから、抱き締められとけよ。ハグにリラックス効果があるって言うしな」

あ、ヤバイ。




心拍数が―――!



「―――ハァッ!ハァッ!ハァッ!ハァッ…!」





息が出来ない‼――――苦しい!





「未菜!落ち着け!深呼吸しろ!」





「―――ハァッ!ハァッ!…………ハァー」