看護師さんはひっそりと私に耳打ちしていった。




怖い―――――？




[レッドナックル]が――――？




「いえ、思ったこと無いです。彼らのお陰で騒音も無くなりましたし」

そう言うと、看護師さんは呆れたような顔をしていった。




「―――ま、゛未菜ちゃんは゛そうよね」




―――線引きをされた。




健康体であるものと、そうでない者との線引き。

悔しいのを必死にこらえ、なんとか笑顔を作って言った。




「はい、そうです―――」





本当は、文句を言ってやりたいほどだった。

只の噂を鵜呑みにして、無駄に怖がって悪口を言う。

こんなアホらしいこと、あるだろうか。