「え、うそ、まじ?」


なにそれ。

私もしゃがみ込んで遥翔の顔を覗き込む。


「見んなよ」

「やだ、見たい」

「おまえ、マジでなんなの?」

「私も遥翔が好き。ずっと前から好きだった」


そう言ったら遥翔は顔を上げた。


「それは、幼なじみとして?」

「違うよ。
いつも私だけドキドキしてるんだと思ってた」

「俺にドキドキしてたんだ?」


遥翔は不敵な笑みを浮かべてそう言った。


そうだよ。

いつだって、今だって遥翔と一緒にいるだけでドキドキするよ。


「遥翔も私にドキドキしてた?」

「するわけねーだろ」

「はあ!?」


そこはさー、ねー!?

今いい感じだったのに、違うの!?


「ウソだよ、バーカ」


遥翔はそう言って勢いよく立ち上がった。


「このまま2人で抜けよ」


そう言って私の手を引く遥翔。


やば。

嬉しすぎる。

心臓が張り裂けそうだよ、遥翔。


2人で見る小樽の景色はとってもキラキラしていて。

今まで見た中で一番輝いて見えた。


後日、同じ班の友達から聞いたよ。

遥翔に、”私と2人っきりになれるように協力してほしい”って言われたって。


「おまえっ、余計なこと言うなよな!」


慌てる遥翔にニヤニヤが止まらない。







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