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詩優のいない部屋は寂しい。
けど、夕食になれば奏太くんと壮くんが部屋に来てくれるから騒がしくて寂しさもなくなる。
それに、今日は誠くんも遊びに来てくれた。
「す、すすみません…僕までご馳走になって…」
申し訳なさそうにしている誠くんは、やっぱり礼儀正しくて、いい子だとよく思う。
お土産にケーキを持ってきてくれたし、部屋に上がる前には靴をきちんと揃えていた。
「ううん!気にしないで!今日はカレーたくさん作ったからたくさん食べてね!」
「やったー!!カレーだカレーだ!!」
壮くんは大はしゃぎ。
奏太くんは…無言でただ私を見ているだけ。
…睨まれてはいないから…大丈夫、かな?
睨まれても奏太くんなら怖くないんだけどね。それに睨まれるのにはもう慣れた気がする…。