シーーン…

「柏木蒼です。よろしくお願いします。」

彼は小さな声で言った。

「お前ら、どうしたんだ??反応がないが…ま、いいか。柏木は、一番後ろのあの席に座ってくれ。」

「わかりました」

柏木くんは、前髪が長く、メガネをかけており、イケメンとは程遠い容姿のようにみえた。


クラスが静かなのは、噂と現実の違いに驚いたからだと思う。

実際、そんなマンガみたいなことなんて、滅多にあり得ないもん。

「それじゃあ、朝礼は終わりだ。みんな、柏木と仲良くしろよー!そうだ!校舎案内を誰かやってくれないか??誰がいいかな~」

先生は教室を見渡して…

「相良さん、お願いしていいか?」

「え?私ですか?いいですけど…」

「じゃあ、宜しくな!」