「よっ!」

次の日の朝、陽菜の家の玄関には、直希の姿があった。

「朝っぱらからどうしたの?」

陽菜は喧嘩別れをなかったことのように、いつも通りを心がけて玄関に出た。

対する直希も何もなかったかのように話し始める。

「今日から部活休みだし…一緒にテスト勉強しようかなぁと…思って…」

「…………。」

「風邪で休んでた時の…教えてやるよ。」

「…………。」

「昨日もどうせ、なにもしてねぇんだろ?」

「…………。」

「なんか…言えよ。」

「直希…」

「なんだよ。」

「さすが、お見通しだね。」

「え?」

「まぁ、長い一日になりそうですけど、どうぞ?」

「……………えっ…!?」

直希は陽菜の部屋に通された。