「私、何怒ってんの…いつもの事なのに。」

靴を脱ぎながら、呟く陽菜。

いつもなら‘いつもの事’と、軽く交わせたのだ。

“明日からは‘いつも通り’を心がけよう…”

陽菜は自分に言い聞かせた。

部屋に戻って勉強机の前に来て叫ぶ。

「なにが暇だ〜〜〜!!
テスト勉強しろよ、私!!!」

テストをすっかり忘れていた陽菜は、自分に突っ込みをいれる。

「一日無駄にした……」

うなだれ呟く陽菜。

それでなくとも、風邪で何日かをつぶしてしまっていた陽菜は、日曜日の明日は、1日勉強漬けの覚悟をした。