「陽菜!おまえのだぞ?自分でやれよ!」

「お願い!直希君。」

「可愛くねぇんだよ、行けっ!さっさと行け!そして帰れ!」

ノートを突き出され渋々立ち上がる陽菜。

「けち直希!」

「けちで結構!」

「おばさん、コピー機借りま〜す。」

そしてコピー機に向かう陽菜。
この家には学校や会社にあるようなコピー機が置いている。

「さすが社長宅。金持ち〜。」

陽菜の独り言。

コピーを終え、リビングに戻ろうとした時、

「陽菜ちゃん!いらっしゃい。」

「社長!おかえりなさ〜い。」

陽菜が敬礼して挨拶したのはこの家の主。
直希の父親。

「陽菜ちゃんは相変わらずおもしろいねぇ。」

「社長は珍しく早いお帰りですねぇ?」

「たまにはね。それより社長はやめてよ陽菜ちゃん。」

二人仲良く会話。

「おじさんのお帰りですよ〜!!」

リビングに向かって陽菜が叫ぶ。

「まぁ、今日はみんな勢ぞろいね。」

嬉しそうな母親を横目に、直希が言う。