「待って!」

陽菜は腕を捕まれる。

振り返ると、サングラスをしたモデル風の女性。

「なっ…何でしょう?」

陽菜は少しびびっていた。

そして、サングラスを外した女性は陽菜の手を見て

「手当しなきゃ!」

男性同様、すごく心配そうにして言った。

「大丈夫ですから…」

「ダメ!」

陽菜の声はさえぎられ、

「慎吾、行くよ!」

男性の名前らしきものを口にした女性は、陽菜の手を引き歩きだし、男性は大量の荷物を再び抱えると、2人の後ろを付いて歩いた。