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彼女は、少し顔を赤らめていた。

この状態で話せそうにないので、奏から話しかけた。

「篠宮ってフルート上手だよね。」

「ほんと?ありがと!……」

(フルート、か…。懐かしいな…。)

「……くん、大丈夫?」

ぼんやりとしてしまっていた。

「…え、だ、大丈夫!」

いつもらしく振るまえなかったが、怪しく見られていないだろうか。

楓は察してくれたのか、何も言わなかった。