「逞真くん、少し休憩とりなさい。」
「え…いや、俺は別に「いいから。」
カメラを置いて春瀬さんは俺を個室へ引きずった。
「逞真くん、あなた…雅くんのこと好きなのね?」
「っごほ、急になにを…」
渡されたお茶がむせた。
核心を突いてくる、春瀬さんの言葉は俺を動揺させるのは十分すぎて。
「見ててわかるわ。佐伯っちが雅くんに触れてる時すごく、すごくいい顔してたもの。……………嫉妬にまみれた、ね。」
嫉妬にまみれた顔。
他人から言われて初めてストンと胸に落ちてきた。
「…出会って一日で好きになるとか、おかしいですよね。」
無意識に呟いた言葉は春瀬さんに聞こえたのか、春瀬さんはテーブルを叩いた。
キャップが開いたままのお茶が零れたのすらもお構い無しに春瀬さんは続ける。