「OKよ、逞真くん可愛く撮ってあげるわ!」
春瀬 仁
戸籍上は男の…所謂オネエ。
「いいわね〜、すごくいいわあ…」
何百枚もシャッターが押される。
そんな音が響く中、俺に聞こえるのはあの2人の会話だけ。
「雅ちゃんまた飲み行こうよ〜。最近カミさんが冷たくってさぁ…」
「怒られますよ。冷たいってどうせ佐伯さん、またキャバクラ行ったんでしょ。」
「えへへ、バレた?…でもほんと、最近雅ちゃんお疲れ気味だったから勘違いとはいえ休めてよかった。」
「っやめろ………」
その人に触れるな…………───。
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