「雅…っ雅……」
俺を求める声。
…たまに違う名前を呼ぶ。
“紘都、紘都”と。
「……紘都って人と俺は、違う。」
瞬の目を見て言うと、その目は見開いた。
「紘都……?雅、……雅……雅…」
狂ったように頭を抱えて名前を呟き出した。
「瞬」
名前を呼ぶとこちらを見遣る。
「……俺は、純粋に好きだった。ただただ瞬が好きで追いかけてた。」
やっとわかったよ。
瞬、お前の恐れているものの全てが。
「無理矢理にでも抱かれた時…おかしいけど、本当は少し嬉しくて、でも俺は離れたんだ。」
ひとりに、してしまった。
「───寂しかったんだろ?」