「かけてみようかな…」
もしかしたら待ってるのかもしれない。
…そうだよ、たまにはかけてきて欲しいのかも…!
『ただいま、電話に出ることが出来ません───。』
「……なんだよ。」
もういい。寝るし。
…ふて寝とかじゃない。決して。
「…もしかして、逞真…?」
チャイムが鳴り、ドキドキしている。
アイツが何も無い日に電話なしで家に来たことはないが、なにかのサプライズのつもりか?
……喜ぶな俺。
電話も出ないで何してたんだって問い詰めてやる。
「たく───「雅、久しぶりだな。」
玄関の前には今一番会いたくない男が立っていた。
…インターフォンちゃんと見ろって、逞真の言うこと聞けばよかった。