あたしは画面へ視線を向けた。


彼らが開発していたホラーゲームが、これだったのだろう。


残酷なスゴロクゲーム。


だけど暗号に気が付けば逃げ道はある。


ミッションは毎回シャッフルされ、どんな指示がでるかわからない。


そんな、ハラハラするようなゲームだ。


どれだけ世間から白い目で見られても自分たちの仕事に誇りを持ち、一生懸命向き合っていた人たち。


その強い想いがあたしにも伝わってきた。


このゲームは本当に世界中でヒットするはずだったのだろう。


彼らを指さしていた人々が思わず口をつぐんでしまうほど、完成度の高い商品になるはずだった。


だけど、ゲームの作成途中で水害が起こってしまい、未完成となった……。


それでもゲームは完成させたい。


その強い念がこうして未完成のゲームを完成させたのかもしれない。