「鈴は、悪かったと思っている・・・・・・」

「悪かったと思っている?戯言も大概して。もうお母さんは・・・・・・戻ってこない」

この人は、母を愛していなかったのか

母を愛していたのは、私だけだったのか

この人は・・・・・・

「失礼、しました」

何もかもが馬鹿らしくなって、私は話を完結させないまま部屋を飛び出した

異空間の一部を魔力を纏った手で切り開いて、すぐに現世に戻る

私の家だ・・・・・・

見慣れた部屋に安心して、ソファに倒れこむ

なんで私が、生きているのか

なんで母は、こんな私を庇ったのか

なんで魔術は、人を生き返らせるのは禁忌に値してしまうのか

「魔術、なんて・・・・・・大嫌い」