「イエー、ナンデモアリマセンー」

二人でわーわーと騒いでいると、閉めた扉から二人、生徒が入ってきた

「あ、やっほー」

「こんにちは、琴葉先輩、碧くん」

「こんちにはー」

ゆるゆる髪の、物腰の丁寧な人形のような少女

子犬のような、可愛さのある少年

「そういえば琴葉先輩、さっき生徒会室の方から女の子が来てましたけど、お客様ですか?」

少年が部屋へと飛び込み、少女は扉を閉めながら、琴葉へと問いかける

「あーうん。魔術師としての素質があったから碧が勧誘したのー。ま、無理だったけどね」

「そうですか・・・・・・残念です」

勧誘失敗を受けて、少女は肩を落とした

「仕方ないよ花音ちゃん。強制は出来ないからねー」

天然パーマの入った、色素の薄い髪を振り、少年は少女───花音を慰める

「見たところ、一年生だったので・・・・・・」

「一年女子は花音一人しかいないものね」

「まあ一年生みたいな二年生もいるけどねっ」

「それ言っちゃダメですよ、大河先輩」

少年───大河の発言に軽くツッコミを入れる碧

「生徒会の活動・・・・・・はじめよっか!」

「え、でもまだ1人来てませんよ?」

「乃亜は今日休みなんだって」

「そうなんですか・・・・・・後でお見舞いに行きます」

「花音、偉くね?」

「偉くないですよ。なんなら碧くんも行きますか?」

「まあ時間があれば行こっかなー。乃亜先輩にもお世話になってるし」

さっきよりもいっそう騒がしくなった生徒会

これが魔術師の集まりだと、誰が勘づくだろうか