はあっ、、。久しぶりに走ったから、息の切れ方が半端じゃない。
公園で唯吹くんを見つけた。
唯吹くんは私達を見ると、話してくれた。
「ごめん、俺ずっと
紅菓の事が好きだったんだ」
急な告白に思わず頬を赤らめる。
「でも、紅菓も琉唯も両想いだろ?
俺だって本当は、紅菓に綿あめを買ってあげたかったし、料理だって一緒に作りたかった。
俺の入る隙なかったし、もう二人を騙すしかなかった。
二人のこと大事なはずなのに、ごめん」
涙を浮かべる唯吹くんを見て、もらい泣きしそうになる。
「違う!!!私は!!私は、、!!
ずっと唯吹くんのことが好きだったの!!」
騙されてたことよりも、誤解されてたことがずっと悲しかった。
「紅菓はそうやって優しくしてくれるけど、別に同情なんていらないから!!!!
、、、、紅菓と琉唯はベガとアルタイル、織姫と彦星なんだ。そういう運命なんだよ」
唯吹くんは初めて強い感情を私に見せた。
「、、同情なんかじゃないよ。私はいつも唯吹くんの笑顔に助けられてきたの。
運命は自分で決めるものだよ。私は唯吹くんと出会えたことが運命だと思ってるんだ。
それに、私達の名字を少し変えると、冬の大三角形になるんだ。
冬のダイヤモンドにもなる、1つ1つが星として輝いているんだよ」
涙を堪えながら私は言った。
「1つ1つが輝いている、、
、、本当に、俺なんかでいいのか?」
唯吹くんが不安そうに言う。
「お前しかいねえんだよ!!紅菓のこと、幸せにしてやれよ!」
明るく笑いながら琉唯くんが言う。
「琉唯、ありがとう。俺、紅菓のこと、一生大切にするよ」
と、前の優しい笑顔で唯吹くんが微笑んだ。
街灯の少ない、暗い公園で3つの星が綺麗に輝いていた。
そう、それは、夏の大三角形。
Fin.