柊吾と2人きりになりたくなかった。
たぶん、未だに動揺していたんだ思う。
桃奈さんが突然学校に現れて…
しかも、うちの学園の制服を着て、バスケ部に入るとか言ってる。
私の様子を察してか、桜河は何も言わずにただそばに居てくれた。
私たち3人の間に流れる気まずい沈黙。
それを破ったのは、柊吾だった。
「…ごめん、香純。
桃奈のこと、朝話そうと思ってたんだ。」
「あ…うん。 朝、話す時間なかったもんね。
…仕方ないよ。」
さっきのHRの前、柊吾は「話がある」って言っていた。
その話が、桃奈さんの事だったんだろう。