──────ドクン…
「…気をつけてくださいね。」
なんで…
なんでここに…
「…───桃奈さん……」
見下すようにこちらを見る桃奈さんは、真新しいこの学園の制服に身を包んでいた。
「仲良いんですねー。
────なんだっけ?…〝狂犬の主〟?」
明らかにバカにしたようなその笑みに、苛立ちを覚える。
てゆーか…このリボンの色、1年生じゃん。
私、年下にこんなにも舐められてるわけ?
「彼氏でもない男の人と二人きりで仲良く登校なんて…
香純さんも意外とすごいんですね?」
何…その言い方?
〝ビッチだ〟とでも言いたいわけ?
さすがにカチンときて、言い返してやろうと口を開いたその時…