「お…おおおお義父さまが!!?
まじか!?どうしよう咲花!!」
いや、お義父さまって…
うちの学校の理事長は咲花のお父さん。
その理事長先生を気安く〝お義父さん〟なんて呼ぶ葵斗にはみんなスルー。
「あははっ。
うちのパパ、怒ると怖いよ〜?」
「ひぃ!!」
そう言って肩を震わせる葵斗を横目で見つつ、柊吾はそっと私の手を取った。
「香純、ちょっといい?
話があるんだけど…」
話…?
柊吾の言葉に、一度時計をちらりと見る。
「HR終わってからでも大丈夫??
たぶんもうすぐ先生来ちゃう.…」
「あー…うん。」
あれ?
なんか、柊吾…元気ない?
不思議に思ったけど、結局その後すぐに先生が入ってきて、何も聞けなかった。