───────────── 大きなプールの客席に、柊吾と並んで腰かける。 「わぁ…結構人多いね。」 「だね…。 …あ、あれ桜河じゃない?」 「え?どこどこ?」 柊吾が指さした先に視線を移すと、着ていた水泳部のパーカーを脱ぎ捨て、軽くストレッチをする桜河がいた。 あ…次泳ぐのか。 すっごく良いタイミングで来ちゃった! 声を発せば届くほどの距離。 その先にいる彼を私はただじっと見据える。