「でもやっぱり、好きな子に触れないのは男にとってはキツイよな。



…性欲だけが溜まるし…────」













まずい…。

みんな深夜テンションで、このままでは女子禁制の会話が繰り広げられそうだ。




危険を察知した私は、葵斗の言葉を遮るように一度手を叩く。










「次いこ!次!

ほら、せーの!」









無理矢理カードを引かせる流れを作って、何とか会話を遮ることに成功。





カードの結果は、咲花がQで桜河が3。


さっきから全く言葉を発さない桜河は、自分のカードをただじっと見つめていた。











「じゃあ…

桜ちゃんって今、好きな人いるの?」










なかなか思い切った咲花の質問に、桜河は意外にも即答で「いる。」とだけ答えた。