「…こっちに見向きもしないんだね」


「…」


「こんな遠くから、刀が首に当たった状態でちゃんと撃てるわけ?少し動けば、君の首はすぐに斬れるよ」


「でしょうね」


「…ふん、そんなに自信があるなら勝手にしたら?」


沖田さんは興味を失ったというようにため息をつき、するりと刀を納めた。


そしてもうこちらには見向きもせず、近藤さんの方へ去って行った。


その背中を一瞬睨みつけて、今度こそ、煌めく鉄扇に視線を合わせた。