結局翔は来なかった

「皆に残念なお知らせがある

安藤は転校した」

「え...」

その一言で私の世界は

色を無くした

「本当はもっと前から知ってた
だが、本人が俺がいなくなるまで
言うなって言うから

言えなくて」

もう言葉が出てこなかった

昨日あんなに寂しそうだったのも

またね、って言ってくれなかったのも

これだからだったんだね

「なんで皆、私を置いていくの...」