「あっ!」

「ほんと、虹華ってバカ」

「バカじゃない!!」

「じゃあ何?」

「虹が大好きな女の子?」

「くだらねぇ」

「うるさいな!」

「虹は虹でも綺麗な虹が皆好きなんだぜ

半透明な虹は

誰にも好かれないだ」

言葉がつまった

なにか切なそうに

言葉を発する翔が

遠くの人に見えて

なんて言っていいのか分からなくなった

「はっ...
すまん、今のは気にするな
教室行くぞ」

「あ、うん」

今の言葉を気にしないことなんて

私には出来なかった