「なんか、お似合いだね!」

「お世辞でも嬉しい、ありがとな」

「お世辞じゃなくて本気!」

「ははっ。ありがとな
好きな人が出来たらな辛い時にも
その人の為に生きようって思えるんだ」

空を見上げてるお兄ちゃんが
今の一言ですごく遠くの人に見えた

「じゃあ、好きな人がいない私は
誰のために生きようって思おうかな...」

自分でもびっくりするくらい
寂しい気持ちになった

「そんなん、決まってんだろ。」

「ん?」

「このお兄ちゃんのために生きろよ」

その一言で
涙が零れ落ちてきた

「俺、虹華が死んだらとか時々思ってしまうんだ
そん時にさ、俺生きていけねぇなって思ってさ

だから、
俺のために生きてよ。虹華」