悩んで悩んで悩んだ結果、勇気を振り絞り
登校することにした

と言っても、9割はお母さんの説得、1割がわたしの勇気といいますか・・・

「キャァァ!すみれちゃんの制服姿かっわいいー!!」

はいはい、お母さんは幸せそうでいーですねー

ほんとに行っちゃうのかー



・・・大丈夫かな



今更不安がってもしょうがないけど、どうしても
怖くなる






大丈夫

わたしならいける

大丈夫

よし、今ならいける!

いざ!出陣!!



ザワザワ ザワザワ

「今日から学校かぁ」

「あたし藤岡くん追いかけてこの学校きたんだぁ」

「わかるぅ、藤岡くんがこの学校って聞いて飛び跳ねたもん!!」

「中学校違うけどねぇ」

「それほど知れ渡ってるイケメンってことだよねぇ」

そこで話していた女の子たちがわたしの方を見てきた

「何あの子、顔見えないんだけど」

「えぇーこわぁぁい」

「まさかぁ、藤岡くんのこと話してたから気になって見てるとかっ?!」

「きゃぁ、きもぉ、あんな顔見えないネクラなんて、相手にされない、てか目にも入んないって!」

「きゃはははははっ!」


・・・


な、な、何あいつらぁぁぁ!
見てないしっ!てか藤岡って誰だよっ!
あーもー行きたくないよー
あんな子たちがいっぱいいるのかな・・・
ムリィィィ!
玄関の間を行ったり来たり、
わたし絶対変な人って思われてるっ!
き、きょうはあきらめよーかなー・・・

家に入ろうとしたその時、あたりがザワザワし始めた

「ねぇねぇ、藤岡くんじゃない?」

「ほんとだ!かっこいいぃ!!」

さっき話してた『藤岡くん』か
相当な有名人なんだなー
てかさっき、あなたのせいで悪口言われたんだからねー

ってなんか人混み大きくなってきたんだけど!

気になるなー『藤岡くん』

台風みたいな人混みの渦の中にいる人が多分
『藤岡くん』どんな人だろう?

まぁ中に入れないから見られないなー

と思って帰ろうとしたら



「すみれちゃん!?!?」